おとなのさぁどぷれいす

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「角川映画」とは

アレサンドロです。

https://moviewalker.jp/ より

「おとなのさぁどぷれいす」では、
犬神家の一族」「野性の証明
時をかける少女」「晴れ、ときどき殺人」を
取り上げてきました。

これらは「角川映画」と呼ばれていて、
1970年代後半からから80年代までに
製作された映画です。

「角川」「KADOKAWA」などの
クレジット入っている映画は、
今年も公開されていますし、
来年公開予定の映画もあります。

それでも、自分の中で
角川映画」といったら
1990年以前の映画かなと
思ってしまいます。

映画館で予告を見たのは、
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」くらいかな。
(2017年9月)
原作は、東野圭吾の同名小説。
主演はHey! Say! JUMPの山田涼介。
ナミヤ雑貨店の店主 浪矢雄治を
西田敏行が演じていたのを
覚えている程度です。


自分の中の「角川映画」を
ピックアップしてみました

1 犬神家の一族
2 人間の証明
3 野性の証明
6 戦国自衛隊
  セーラー服と機関銃
  蒲田行進曲
  汚れた英雄
  時をかける少女
  里見八犬伝
  麻雀放浪記
などなど。
1~6の数字は製作順です。


1976年、角川書店社長だった角川春樹は、
自社の書籍の売上向上のため、
宣伝として映画を利用することにした。


推理作家の横溝正史ブームを
仕掛けていたため、
横溝作品の映画化に関わり、
自ら映画製作を行い、
犬神家の一族」を公開。


森村誠一
人間の証明」、「野性の証明」で
広告費をつぎ込み、
テレビCMなど宣伝をうち、
書籍と映画の相乗効果を狙い、
成功を収めた。
これは「角川商法」といわれた。


などで角川商法と呼ばれたメディアミックスによる商法によってヒットさせる。監督として
1982年、大藪春彦のハードボイルド小説
汚れた英雄」を自ら監督し、
草刈正雄の主演で製作している。


「お父さん怖いよ。何か来るよ。
 大勢でお父さんを殺しにくるよ」、
「狼は生きろ、豚は死ね。」、
「歴史は、我々に何を
 させようというのか?」、
「カイカン。」などの
劇中の台詞をキャッチコピーとして
CMで流した。

横溝に続いて
 森村誠一
 大藪春彦
 半村良
 赤川次郎らの小説も
次々と映画化した。

また、角川文庫には映画割引券を
しおりとして封入した。


映画音楽や主題歌にも
力を入れている。
初期の
 「犬神家の一族
 「人間の証明
 「野性の証明」では、
音楽を大野雄二が担当している。

また、
 薬師丸ひろ子
 原田知世
 渡辺典子の「角川三人娘」では
映画の主題歌を歌い、
映画、主題歌ともにヒットしている。


戦国自衛隊」後の「復活の日」は
ヒットにつながらず、
角川映画の路線変更につながっている。


セーラー服と機関銃」(1981年)は、
少ない製作費にもかかわらずヒットし、
配給収入23億円を稼いでいる。

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洋画やテレビに押されがちであった
日本の映画界にあって、
1970年代末から1980年代の
角川映画は、日本映画界の停滞を
打ち破るヒットの連発だった。

蒲田行進曲」、
Wの悲劇」、
麻雀放浪記」が
映画賞を受賞している。

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しかし、その後
「角川三人娘」が次々に
角川春樹事務所や所属事務所から
独立していったことは、少なからず
角川映画」の停滞につながっている。


角川映画」は、
実績のあるベテラン監督の
 市川崑
 佐藤純彌
 深作欣二
を起用するとともに
当時若手だった
 大林宣彦
 相米慎二
 井筒和幸
 森田芳光
 崔洋一
 斉藤光正ら
にチャンスを与え、
積極的に登用していた。

 

ハリウッド進出を目指した
1992年の「ルビー・カイロ」の失敗など
一連の映画事業の失敗が、
角川春樹と弟の角川歴彦の対立
を招く下地となり、お家騒動につながる。


1993年、角川春樹
薬物所持により逮捕されると、
7月公開の「REX 恐竜物語」が
角川春樹角川書店在籍中の
最後の映画となった。


ある人は、
角川春樹のセンセーショナルな大宣伝」
「見通しを持ちながら全てのことを
 ちゃんと支配していくプロデューサー」
またある人は、
「プロデューサーとしてある意味強すぎて、
 監督とのバランスが全部とれない。」
「あの人のところで誰が撮ったって
 監督の映画が全然出ない。」
と評している。

 

 映画監督の佐藤純彌は1986年、
「斜陽の日本映画界にあって
 角川映画が映画ビジネスが
 儲かるものであることを証明した」

「追随して異業種から映画界への
 資金提供者が現れた」
薬師丸ひろ子原田知世といった
 映画界出身のアイドルを
 誕生させた

新聞中心の映画宣伝を改変し、
日本映画界の縦割りの構図を破り、
従来とは違った映画作りを成立させた
ことを角川映画の功績としている。

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